コラム:笑顔を生む映画
意味もなく泣きたい時に映画を観る。
それと同じように、とにかく笑いたい時にも映画を観る。
そんなシネマライフを実践されている方も多いでしょう。
映画館で映画を観る意味の一つに、
誰かと感情の共有を果たすことがあると思います。
一人で笑うよりも、見知らぬ人と一緒に声を上げて笑う、
誰かが笑った声を聞いて、自分もつい笑ってしまう……
一人ではなく、より大勢の人と一緒に笑うと、
さらに面白くなったり、楽しくなったりするそうです。
同じ映画を観たとしても、一人よりも皆で観るほうがきっと心に残るでしょう。
笑うことは、言葉を持たない赤ちゃんの時からすでに存在する、
他者との重要なコミュニケーションツールの一つです。
また世界共通の、楽しい時、幸せな時の表現方法です。
しかも心にも体にも、いい効果があるそうです。
笑顔を生み出す作品で、
是非笑顔のまま劇場を後にしてください^^
Mr.Boo!ミスター・ブー
『Mr.Boo! ミスター・ブー』 (“福”支配人推薦!)
79年日本公開当時の大ヒット熱は残念ながら知らずも、
子どもながらおかしくて仕方がなかったのが本作。
(『Mr.Boo!』シリーズ第一作と言われてますが、厳密にはそれぞれ別の作品)
監督・主演のマイケル・ホイがおもしろいというより、
もしかしたら吹き替え版の声優・広川太一郎さんがおもしろかったのか?
(今見ても、あの「広川節」は神懸っている)
また、キット役のサミュエル・ホイをビートたけしが、
チョンボ役のリッキー・ホイをビートきよしが務めていたのも興味深い(きっとアドリブだらけ)。
マイケル・ホイの監督・脚本に加え、製作はもちろんレイモンド・チョウ、
応援監督にはジョン・ウー(!)、武術指導にサモ・ハン・キンポーと豪華。
普段などDVDなんて買わない自分が、DVDBoxが 5,000セット限定生産で発売されたときは思わず飛びついてしまった。
(でもまだAmazonで買えるっていう…、『Mr.Boo!』は日本に5000人いないのか?)
『Mr.Boo! ミスター・ブー』 (1979年香港、監督: マイケル・ホイ)
トータル・バラライカ・ショー
『トータル・バラライカ・ショー』 (ウンノ推薦!)
歴史的コンサートを収めたライブドキュメンタリーなので、「おバカ映画」と言うと「おい、そりゃないだろう」という声もあるかもしれません。
でも、おバカですよね、これ。圧倒的なおバカですよ。
「30センチ定規より長いリーゼント」に「そのリーゼントよりも先の尖ったブーツ」に「何も見えないくらい黒いサングラス」という格好のフィンランドのロックバンド「レニングラード・カウボーイズ」と、「旧ソ連の退役軍人約200人」が、「ヘルシンキ元老院」前の広場で、「国民的作曲家シベリウス」「ボブ・ディラン」「ロシア民謡」「ZZトップ」の楽曲を熱唱する様に、「7万人」が熱狂する映画
……と言われても「?」でしょうから、とりあえず一曲ごらんください。
…名古屋の喫茶店で「甘口抹茶小倉あんかけスパゲティ」を出されたかのようなこの衝撃。まったくウケ狙いじゃないのが凄い。
ソ連とフィンランド両国が不幸な歴史を乗り越えた大変に意義深いコンサートだし(ほんとに)、つられて普通に感動しちゃう瞬間さえあります(いや、普通に感動していいんですけど)。
「こみ上げる笑い」と「謎の感動」が「抹茶小倉」と「あんかけ」のように交互に襲い掛かる名古屋メシ的『トータル・バラライカ・ショー』。監督はみんな大好きアキ・カウリスマキです。
『トータル・バラライカ・ショー』 (1994年フィンランド、監督:アキ・カウリスマキ)
逆境ナイン
『逆境ナイン』 (げ推薦!)
全力学園野球部キャプテン不屈闘志(玉山鉄二)が、
サッカー部とのグラウンドの使用をめぐって、校長から弱小野球部は廃部だと宣言されてしまい、
思わず10日後の甲子園常連高との練習試合に勝って、甲子園にいきます!と約束。
なんだかんだいろいろあって(割愛)、9回裏112対0(もちろん全力学園が0点)の超絶逆境が訪れます。
野球に恋、そしてナインとの友情……(割愛)。
様々な逆境を乗り越えられるのか、不屈闘志!
手に汗握る?逆境すぎる展開が次々に起こります。
そんな逆境映画、シネ・ギャラリーで観ました。
ひたすらくだらないけど面白くて、パンフレット買っちゃいました。
蔵出し感謝祭の準備をしている時、久しぶりにポスターを見つけてテンションが上がりました。
ぶっ飛びおバカ映画ですが、鑑賞後、自分に訪れる逆境が、不屈闘志の逆境に比べたら小さなもののように感じられます^^
しかも不屈闘志をイケメン俳優玉山鉄二さん、
野球部のマネージャーを堀北真希さんが演じていて、しかも校長は藤岡弘さんで豪華でした。
不屈闘志がマネージャーをデートに誘う時に言った、
「ジャスコ行こう!」
それが妙に面白くて、日本全国の定番デート先はどこもジャスコなんだなあと今でもジャスコを見ると思い出します。
他にも、つい笑ってしまう数々の名言が満載です。
面白かった日本シリーズも終わってしまいましたが、
9回裏112対0の超絶逆境がどうなったか、是非DVD等でご覧ください。
『逆境ナイン』 (2005年日本、監督:羽住英一郎)